妄想の家(長文)
- 2008/03/03(月) 21:06:30
土地は決まらないしーーといいますか、本当は購入の意思を不動産業者に伝えてあるのに、売主の相続登記に時間が掛かっているとかで、さっぱり話が進まず、その間に他の土地にふらふらとしている状況ーー、設計・施行を工務店にまるまるお願いするのか、それとも設計は設計士に頼むのかすらも決まっていないマモ家です。
当初の予定ではもっとさくさくっと話が進んでいるはずなのにー!! そうこうする内に3月になってしまいました。「子供時代を豊かに過ごせる家」が目標なのに、こんな調子では子供たちの「子供時代」が終わってしまう! ←面と向かっては言えない夫への文句でした。
そこで今回は、現実では進んでいない私の理想の家を紹介しましょう。そして私もこのぱっとしない現実を忘れよう。ちなみに予算等は無視しています。
外見は前川國男邸です。大屋根の山小屋風で、でも少しモダンで、そして障子戸。居間も本当に素敵ですよね。私の頭の中には、こんな感じの家の2階から南の公園に向けて子供たちが「やっほー」と遊んでいる姿があるのです。
LDKは続けて20畳ぐらいは欲しいところ。ところで、我が家はDにあたるダイニングはいらないと思っています。板敷きの広いリビングに大きな座卓を置いて、そこがメインの食事場所。台所のカウンターを広めにして、そこでも簡単な食事などをとることができるようにします。
リビングの一角に書斎というかパソコンコーナーを設けます。そこにすべての通信機器、書類ファイル等を見えないように収納し、リビングに物が散らからないようにするのです(そうなるはず!)。
台所は女の城ですからね。当初はトーヨーキッチンを入れるぞ!と鼻息を荒くしていたのですが、最近はそんなにこだわりがなくなりました。自由に部材を組み合わせでき、廉価なIKEAのキッチンにも心が動いたこともありました。今はすべてホーローでできているというタカラがいいかなあと思い始めています。が、ステンレス天板の造作にするかもしれません。�型といいますか、シンクやコンロがある台と平行して作業台を兼ねた食事テーブルを設置。
台所の「こだわり」と言えるのかわかりませんが、できたら台所の床は土間にして、その土間は玄関土間と続いているというもの。広い土間には薪ストーブを置いたり、収納棚には生協からの宅配物や夫の登山道具の一時置き場を設ける・・・などの工夫を凝らしたいです。
リビングに続いて6畳ほどの和室。ここの襖紙はイギリスの Farrow & Ball 社の紙を使います! 雰囲気としてはちょっとモダンな和室を目指すのです。そして畳は縁なしの琉球畳を希望。モダンな和室に合うと思いません?
脱衣所兼洗面所にはダブルボウルの洗面台を。トイレも今時のオールインワンにして、洗面台に並べて置きたいところですが、子供たちが年頃になると見られるトイレを嫌がるのでしょうね。トイレ機器はアラウーノが第1希望だけれど、予算が厳しい場合は他のメーカーのタンクレスタイプを。でもタンクレスタイプの便器は、故障した時の修理が面倒だと聞き、何事もシンプルにをモットーの家づくりにそぐわない気がして、この採用に悩んでいます。
脱衣所の隣りは、着替え室という名のWIC(ウォークインクローゼット)。家族全員の1年分の衣服類とアイロン台を収納します。下着はお風呂上がりに着けることが多いので、下着のみ脱衣所に収納します。脱衣所に洗濯機も置かれ、洗濯→(庭で干す)→アイロン→収納の動線がとても短くなる仕組みです。
主寝室にこだわりはありません。ダブルベッドを置ければそれでOK。
子供室は2階に。最初は12畳ぐらいの1室にして、個室が必要になったら、4畳ぐらいの個室に区切ります。残りのスペースは「子供用応接室」となる予定で、2階だから親の目からは一応離れつつも、個室にこもらせない策です。
2階には図書スペースも。本は全部ここに集めます。我が家の本の量は半端じゃないっス。ついでに、私のミシンコーナーもここに。いつ自由に洋裁ができるようになるのやら・・・。
そうそう、間取りばかりでなく、構造や素材も大切ですね。
構造材をはじめすべてに無垢の木を使い、内装は天井と壁は漆喰塗りとします。外装も昔の蔵や武家屋敷のように漆喰壁にしたいなあ。ただ、内装が漆喰壁だと壁に直接額を掛けられないし、子供の落書き等が心配なので、紙クロスにするとか、木の腰壁を設ける方が実際的なのかもしれません。
そして、工法は匠の技による手刻みの材木による家の組み立てです。継手や仕口(*)加工等もできればこの目で見たいなあ。そして、毎日現場に通って家が組み上がる様子を必ずこの目に焼き付けるぞ。
*同じ方向に木をつなぎ合わせるのが「継手(つぎて)」、直角でも斜めでもいいから木と木が交わるようにつなぎ合わせるのが「仕口(しぐち)」。
そうそう、その木材ですが、できれば地産地消(地元の生産物を地元で消費)ならぬ「千産千消(千葉の生産物を千葉で消費)」をめざし、山武杉を使えれば最高。
妄想がてんこもりの我が家はいかがですか? 家づくりが無事終わったあかつきには、もう一度このページを見直して、どこまで実現できたか確認するのが楽しみです。楽しみというよりは、「妄想している時が華だった・・・」と振り返ることになるかもしれないけれど。
最後に、間取り作成等にとても参考になっている本を2冊紹介します。間取りの本は本当に数多くありますが、この2冊は部分部分の作り方のヒントが満載です。
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伝統軸組工法
- 2008/03/06(木) 14:15:41
私たちは金物等になるべく頼らない伝統的な木組み工法による家づくりを希望しています。家づくりの本に「木造在来工法」という言葉が載っていますが、厳密な意味では伝統的な軸組工法とは異なるのだそうです。以下に何冊かの本から引用して、説明したいと思います。
まず、ごくごく簡単に。木造住宅の工法には、大きく分けて、柱と梁によって構成する軸組工法、厚さ2インチの数種類の枠組材と面材で構成する枠組み壁工法(ツーバイフォー工法)、そして構造をパネル化して生産性を高めた木質パネル工法などがあります。(以上、マンガで学ぶ 木の家・土の家より)
さらに、木造軸組工法は、大きく分けて2つの工法に分かれます。
一つが筋交いによる補強。これは建築基準法でも奨励されて一般的に最も普及してる工法です。
もう一つの工法が貫工法と呼ばれるものです。これは昔からある日本の伝統的な工法で、筋交いを斜めに入れるのではなく、柱の途中に穴をあけて、そこに貫(ぬき)と呼ばれる構造材を横に通し、柱と柱の間を梁や土台と平行に貫き通すもの。(大工が教えるほんとうの家づくりより)
筋交い、貫どちらを用いても、柱や梁等の軸材で構成される点では同じで、ともに軸組工法という分類に入りますが、筋交いを用いる工法をだいたいの場合において「木造在来工法」と呼んでいます。
貫を用いる伝統工法は、大工棟梁の伝承に基づく、木の粘り強さを生かした日本古来の柔構造的な工法と言え、それに対して、在来工法は日本の軸組工法でありながら、明治以降、西欧的な剛の思想を取り入れて、強度を求めた筋交い等のトラス的工法が混在する折衷的な工法なのだそうです。(「木組の家」に住みたい!―無垢の木で丈夫な家づくりより)
在来工法では多くの場合、補強金物に頼る、もしくは接続金物がないと成り立たない合理化された新しい工法となっているのが現状のようです。金属は錆びる運命にあり、木とは相性が良いとは言えません。
また、筋交いは変形に強く堅い壁を作りますが、想定した以上の力が加わると折れてしまいます。一方、貫は構造材としてしっかり組まれていれば、大きく変形しても崩れてしまうまでには至らないことが実験で分かっているそうです。
上記のような柔構造に惹かれることが理由の一つ。また、建てられた家で自分が夜寝ている場面を想像すると、一本一本の木に大工さんたちが気を張って墨を付け、手で刻み、組み合わせている様子が寝ている自分の目に浮かぶようで、その想像は形容しがたい安心感を与えてくれたり、とても贅沢な気分、また厳かな気持ちにさせてくれるのです。そんな理由で、私たちはなるべく金物に頼らない伝統軸組工法での家づくりを希望しているのです。
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古民家再生のポイント=基礎の補強=
- 2008/06/10(火) 11:25:56
一般的に古民家の欠点は3つあると言われている・・・とあちこちの本に書かれています。
その3つとは、
A.基礎の脆弱さ
B.寒さ
C.間取りの悪さ です。これらをいかに解決していくかが設計者や施工者の腕の見せ所となりますし、それぞれの民家の個性を決めていく要素にもなると思われます。
A.基礎の脆弱さ
築100年以上たった民家の多くは「石場建て」で、礎石と呼ばれる自然石の上に柱を載せています。我が家の古屋もそうです。この工法は基礎コンクリートのように全体で家の荷重を受けるのではなく、それぞれの礎石に荷重されるため不同沈下を起こしやすいのが欠点です。不同沈下を起こすと、柱や土台が地中に埋もれ腐食したり、腐食のみならず家自体を歪ませて、すきま風の原因ともなるのです。
そこで、その解決策として布基礎やベタ基礎が開発されてきたわけです。ベタ基礎は不同沈下に強いだけでなく、地面からの湿気も防ぐ役割を果たしています。
古民家再生の現場においても、移築の場合は新築とほぼ同じ工事過程ですから、ベタ基礎なり布基礎を敷設して、その上に解体された構造体を組み立てることになります。現地再生の場合は、揚げ家といって床から上をジャッキアップして、家を空中に浮かしたまま基礎を敷設する方法があります(ここに解体からのかなり詳しい工程写真が載っています)。費用は相当かかるらしいです。揚げ家をする程予算はないという場合は、こんな方法やあんな方法があるようです。
我が家の場合はといいますと、崩壊している北側は別として、残存している南面10畳2間の水平レベルは0、つまり不動沈下を起こしていないそうです。よっぽど固い地盤なのですね。揚げ家は我が家の予算からして無理そうなので、上述のこんな方法やあんな方法をプリントアウトして工務店に見せながら、あれこれ検討した結果、
い)80年経っても不動沈下を起こしていない
ろ)費用対効果
は)現在瓦葺きとなっている屋根をガルバリウム鋼板のものに替える(重量が半分程度になる)
という理由から、現在の石場建てのままにするということになりそうです。
民家再生の本を読むときまって古民家の基礎の弱さを指摘していることから、私は石場建てのままで大丈夫かと大いに不安だったのですが、80年問題なかったという実績とやはり費用対効果をとりました。予算が潤沢にあればそれぞれベストと思われる方法をとり、基礎も揚げ家をしてベタ基礎を敷設するのでしょうが、限られた予算の中ではひとつひとつのことに費用対効果を考え、予算のメリハリをつけなくてはなりません。
敷地は三方を水田に囲まれ、また地下水位も低くはなく(玄関脇の井戸をのぞいてみたら、水面まで1メートルありませんでした)、決して好条件ではないのに、土台がしっかり残っていたのは昔ながらの基礎の高さと風が吹き抜ける造りだったからでしょう。ということで、基礎をやり直す北側居室部分は風の抜け道を阻害しないように工夫し、湿気対策とします。気になるようだったら炭を敷く方法もあるとか。
また、床下スースーは夏には向いているのでしょうが、冬期の寒さが気になります。これは断熱材の適切な施工や床暖房などによってある程度は解消されるだろうと。基礎断熱を施した家などに比べたら熱損失は大きそうですね。
次に耐震性も心配です。基礎コンクリートという「面」で家を支える構造と礎石と柱という「点」で支える構造とでは、素人でも基礎コンクリートの方が地震に強そうだと分かります。その点について興味深い記述を見つけました。基礎のみならず構法についても記述が及んでおり、少々長くなりますがそのまま引用します:
鈴木有氏(金沢工業大学・秋田県立大学名誉教授)は現代構法を、もっぱら筋交いや面材による「構造体の剛構造化」を目指したもので、地震力を力で押さえ込む『総力前線防衛型』と称し、想定以上の地震に遭遇したときは耐力を急速に失い、崩壊する危険をはらむとしている。
それに対し伝統構法は、中地震では剛性は高いが脆い土壁で耐え、壁土が壊れた後は粘り強くエネルギーを吸収する「木組みの構造」で凌ぐ。そしてそれ以上の地震には自然石の基礎の上で建物がすべり地震力をかわす簡易な免震構造でやり過ごす。さらに建物が大きく傾いても、通し貫が倒壊を防ぎ人命を守る。剛構造と柔構造と免震構造を並存させ、襲われる地震動の強さに応じて段階的に対処する『多段階防衛型』の「対震」機構を内包している。(「民家再生の技術」より)
もっとも他の本によれば、ー当たり前の話ではあるけれどーこういった究極の免震構造がきちんと機能するには、適切な仕口や継手の加工、構造体の太さなどが必要条件となるそうです。我が家は80年以上を耐え忍んだということで、この点は及第しているのでしょう。
話は少しそれますが、シロアリ対策としての私のバイブルに「『床下』が危ない! (住宅が危ない!シリーズ)」があります。その本の最後に生き物と住まいの共生について書かれています。著者によれば床下と天井裏は自然との緩衝区域であって、簡単に省いてはいけないところであるそうです。正直に言えば、私も虫が苦手です。けれどもこの本に書いてあるような自然との共生、土が本来持っている力などには共感するところが多いので、この床下を大切にしたいと思います。
さてさて、古民家の欠点3つの内、たった1つのことでこんなに長くなってしまいました。残りの2つはまた今度にします。お読み下さりありがとうございました。
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古民家再生のポイント=寒さ対策=
- 2008/06/12(木) 18:34:40
古民家の弱点をいかに解決していくかという話の続きです。
今回は
B.寒さ の解消です。・・・といっても我が家のケーススタディはあまり役に立たないと思います。
日本の民家の造りは高温多湿の気候に合わせており、ほとんどの場合建物自体が夏向きで、つまり開口部が大きく、家が歪んでいなくとも風が通りやすい造りと言えます。開口部にガラス戸や木戸が入っていても、現在のアルミサッシのように気密性があるはずもなく、風が吹くとがたがたと音を立て、粉雪が舞い込んでくるということもあったようです(書いていても寒くなってくる〜)。
そこで、再生にあたっては気密性の高いサッシに交換というケースがほとんどとなります。ものの本によれば、熱伝導性の高いアルミ製サッシではなく木製サッシが望ましいとか、ペアガラスにすればシングルのものに比べて熱損失が3分の1に減るなどと書かれていますが、これは新築の場合と同じですよね。
断熱に関しても、外張断熱派VS充填断熱派がいるようで、これはもうそれぞれの予算と好みに応じてとしか言いようがなく、これまた新築の時と全く同じですね。
さてさて我が家の場合はと言えば、私は新築を考えていた時は「絶対にペアガラスサッシにする。木製が予算的に無理でも、樹脂製のサッシにはする!」と固く決めていました。古屋の再生においても、今あるぺらぺらのガラス戸を当然撤去し、代わりにペアガラス入りの木製サッシを入れるつもりでした。お金をかけるとしたら、私の中では開口部だったのです。寒さ対策もさることながら、私は結露が嫌で嫌で仕方がないのです。
ところが、既にお伝えしてあるように、夫と工務店の社長は現存するガラス戸がこの家の象徴の一つであるからそのまま残すと主張するのです。夫たちとの格闘(大袈裟?)、私自身の中での葛藤を経て、最終的にはそのままガラス戸を残すことになりそうです。
じゃあ寒さ対策は?となりますね。私なりの解決策は、断熱雨戸か断熱戸です。断熱雨戸の解説はここに丁度よいものがありますし、断熱戸なるものは初めて聞きますがこういうものとのこと。ま、これらはまだ私の中だけのアイディアなので、今後工務店と相談していきます。
また、古屋には居室とガラス戸の間に広縁があるので、そこが寒さの緩衝地帯となることを期待しています。ガラス戸と、広縁を挟んで置かれる障子戸とをペアガラスとみなし、その間の広縁地帯がペアガラス入りサッシで言うと空気層の役目を果たすのではないかと目論んでいるのです。ちょっと無理がありますか? 貧乏人の負け惜しみ的な飛躍した理論かしら?
画像がぼけているので分かりづらいとは思いますが、向こう側のガラス戸と手前のボロ障子戸の間に広縁があります(物が置かれている場所)。さあ、ここが寒さのみならず暑さも和らげてくれるのでしょうか? 本来広縁はそういう役割を果たす日本人古来の知恵だったという記述もあります。私たちが生きる実験台となり、今後実際に体験しながら検証していきましょう。
我が家の断熱材は、ハイ、土壁です。そりゃあ「THE 日本人の家」なのですから。と言っても、ほとんど新築のように改築される北側部分は普通の断熱材を入れますが。予算の都合から新しく土壁をつくるのは無理なのです。でも残存している南側は今の土壁を残して大切に使わせて頂きます。ちなみに土壁を含む自然素材の断熱材が「チルチンびと47号木の家の『断熱』が知りたい!」で簡潔に紹介されています。
![]() | チルチンびと 2008年 03月号 [雑誌] (2008/02/05) 商品詳細を見る |
以上のことからもお分かり頂けるように、我が家は高断熱高気密の家づくりを目指していません。工務店に渡したプランニングシートにも「居住者にある程度の負荷(四季折々の寒暖や大きな段差)を与えつつも、20年後(つまり私たちが老人になる時)を見据えた設計を目指す。例:板間と畳の間の小さな段差の解消、将来は窓をサッシに交換できるようなつくりなど)」と書きました。
そんな我が家の暖房設備も悩ましい問題です。そもそもの家づくりを考え始めた当初は、高・高の家で温水パネルヒーターの使用を理想としていました。今も温水パネルヒーターはいいなあとは思うものの、気密および断熱性能の低いこの古家では効きが悪いことでしょう。工務店からは対流式の暖房よりも輻射式の暖房設備の方が良いとアドバイスを受けました。エアコンなどの温風を吹き付ける対流式のものだと、さらにスースー感を増加させるようです。ということで、薪ストーブにする予定です。薪ストーブにも対流式と輻射式があるようですが、当然輻射式のものを選びます。
そして、古民家と言ったら吹き抜けにして古材の梁を見せるものと相場が決まっています。私たちもそのつもりで、和室2間のうちの1間を板間にして、その上を吹き抜けにしたいと考えていました。ところが、高・高でない我が家の場合、吹き抜けにすると熱が全部上がって隙間から逃げてしまうとのこと。しかも吹き抜けの高さが4メートルほどにもなるようで、シーリングファンで熱を下ろすにもどうなんだろう・・・と言われてしまいました。でも梁の見えない古民家なんて・・・。これからの課題です。
またまた長くなってしまいました。間取りの問題についてはまた次回。
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古民家再生のポイント=間取りの変更=
- 2008/06/13(金) 23:54:56
古民家再生のポイントの3つ目は
C.間取りの変更 です。簡単に言えば、昔ながらのオープンなつくりをプライバシーを求める現代人のニーズに合わせた間取りに変更となりますでしょうか。
最近は通風の確保や融通性の観点から、壁で個室化を図るのではなく襖などで仕切る流動的な古民家型の部屋の作り方が見直されているようですが、プライバシーを保てないという基本的な問題を抱えていることは確かでしょう。
古民家再生の実例を見ていると、和室が5つも6つもあるような大きい家もあり、当然のことながらほとんどの部屋が襖などで仕切られているだけです。そうなると確かに独立した個室を欲しくなりますよね。また廊下も家全体を囲む形で置かれていることが多く、このような大きな家では真ん中の部屋が廊下代わりに使われる事態になっています。そうすると、その廊下代わりの部屋は居室としては落ち着かないものになりますよね。
さらに、我が家の場合は関係のない話なのですが、大きい元の古民家を都市部の狭い敷地に移築する場合には、平屋建てを2階建てに変更する必要があります。物置や養蚕などに使われていた小屋裏を2階の居室にすることが一般的なようです。
その際には、小屋裏の梁が邪魔になったり、床が日常生活を送れるほどの強度がないという問題を解決しなくてはなりません。
ここに我が家の古屋の現況の間取り図を載せます(本当はスキャンしたものを載せたかったのですが、スキャンが作動しなくて、デジカメで撮った画像をアップしますので見づらいです。スキャンが無事できたあかつきには画像を換えますのでしばらく我慢をお願いします)。
北側2間が崩壊しているのですが、もともとは農家型民家によくある「田の字間取り」です。この図は1階部分で、実際は1階の土間部分の上に同じ面積程度の中2階がついています。ご覧のように大きくない家なので、今まで述べて来たような問題は我が家には当てはまりません。まあ、この手頃な大きさも購入決断の一つの理由ではあります。
間取りについて我が家特有の問題は、建築基準法との兼ね合いです。私たち夫婦は再生後の間取りとして、既存2間をパブリックスペースとし、北側に台所や風呂の水回りをつけ、その北側水回りの上に2階をつくり個室群とするか、東側にはみ出した形で個室群をくっつけるというプランを最初に考えていました。
ところがところが、そこに建築基準法と確認申請なる壁が立ちはだかるのです。ごくごく簡単に言いますと、以下の2つです。
い)現地再生で10平方メートル以上の増築が伴う場合は確認申請が必要となる。
ろ)確認申請が必要な建築行為を行う場合は、既存建物の現行法と異なる部分について
は、既存遡及が求められるものもある。
(ろ)に関しては分かりにくいですね。解説を引用します。
法が改定される前の基準で建てられた建物で、法に適合しないものを既存不適格建築物という。これは一応、法の適用除外としているが、現実を考慮したもので、本来は適合させたいものである。そこで、確認申請を必要とするような行為をする場合は、継続使用の意志ありとして、既存部分に対しても現行法の適用を求めるものだ。(「民家再生の技術」より)
ということで、私たちが最初に考え出したプランは増築面積が10平方メートルを超えるものだったので、確認申請が必要となるものだったのです。
そうすると何が問題か?
第一に費用がかさみます。(ろ)で指摘されているように古屋も現行法に適応させるとなると、基礎は当然石場建てではだめとなり、揚げ家なりの方法をとって基礎を作り直さなくてはなりません。中2階もロフト扱いにするには固定階段を撤去しなくてはなりません。
第二に時間がかかります。特に昨年の法改正により確認申請は2〜3ヶ月かかるというのも珍しくなくなったそうで、その待ち時間の間にも古屋はどんどん傷んでいきます。許可が下りない中、屋根だけでも修復というのはできないそうです。
解決策としては、再生後の床面積を登記簿上の床面積+10平方メートル以内に納めて、確認申請不要の方向に持っていくことになります。が、そうすると今の古屋の登記簿上の面積が大きくないので、当初の計画より随分とコンパクトなものになってしまいます。私の夢だった着替え室兼クローゼットが・・・。そして2ボウルある洗面台が消えてしまいます(涙)。
お金と時間がかかっても広さを取るか、それとも現実を見てコンパクトプランを取るか、非常に悩ましいところであります。現在工務店がいくつかのプランを考えてくれている最中で、私たちは不安と楽しみの気持ちが交錯する中その結果を待っているところです。
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今回の記事、特に後半の建築基準法云々の件(くだり)は書いていいのかどうか悩みました。読み方によっては「法律を守らなくてもいいんだよ」と言っているようだからです。でも、私たちと同じように理想と現実の間で大いに悩んでいる方もきっといるはずで、その方達への実務的なヒントになればと思い、敢えて載せることにしました。
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